厚生年金の適用拡大は、パート主婦を苦しめるのか
扶養の壁。
これは、高度経済成長期に
バリバリ働いていた夫を妻が支えるという
価値観が一般的だった時代にできた制度です。
これからは、
扶養の壁や控除は気にしないで、
働いた方がいいかもしれませんね。
2024年に、
年金制度の財政検証があります。
検証内容は3つで、
- 国民年金の保険料納付期間の延長
- 厚生年金の適用拡大
- 基礎年金の給付調整期間の短縮
の年金改革案を検討します。
また負担が増えるのか・・・
と間違えて解釈している人に向けて
今日のブログは、
厚生年金の適用拡大は、パート主婦を苦しめるのか
について。
子どもに伝えたいお金の話
こんにちは。
小さな会社を専門に、
企業型確定拠出年金の導入や投資教育を行う
ファイナンシャルプランナーの祖父江 仁美です。
このブログは、
専門用語だけでフリーズしちゃいそうな
「金融経済」と「年金」について
小学生でもわかる言葉で解説しています。
厚生年金の適用拡大は、パート主婦を苦しめるのか
2023年1月6日(金)No.68
2023年の年頭会見です。
岸田総理が、
異次元の対策に挑戦すると表明しました。
主な対策、
- 賃金拡大
- 少子化対策
の2つ。
昨日の経団連でも、
大企業の経営者は、「賃金拡大をしていきたい」
と話していますが、
中小企業が、賃金拡大できないと
平均賃金は上がらないと思います。
全ての中小企業が、
賃上げに対応できるかといったら、
絶対に無理です!
少子化対策も
どこまで私たちに届くのか・・・。
期待せずに待っています。
賃金が上がるのかわからないのに、
社会保険の負担が増えるのは困ります・・・。
扶養の壁を意識して働いている
パート主婦の方からすると
私は、いくらまで稼いでも大丈夫?
のような疑問や不安が出てきます。
岸田政権が掲げている賃金拡大。
これは、低賃金の社会的弱者のための改正です。
2022年10月から実施している年金制度を
さらに拡大するもの。
社会保険の加入条件
- 社員数101人以上の企業に勤めている
- 収入が、88,000円/月以上
- 雇用期間が、2か月超見込み
- 所定労働時間数が、週20時間以上
- 学生ではない
▲
現在の社会保険の加入条件が、
2024年10月から
社員数51人以上の企業で勤めている人が、
対象となります。
扶養を外れて支払いが増える
部分だけで考えると
パート主婦を苦しめる施策
のように聞こえますが、
厚生年金に加入することで、
一時的な収入減になるかもしれませんが、
106万の壁にこだわらずに働くことで、
手取り金額が増えて、さらに将来の年金額も増えます。
女性の平均寿命は、87歳です。
平均寿命が長い女性にとって、
将来の年金額を増やしておくことは重要です。
厚生年金以外にも、
扶養を外れて社会保険に加入すれば、
働けなくて会社を休んだ時に、
傷病手当金が受け取れたり、
産休・育休中に、
出産手当金や育児休業給付などの手当
が受け取れます。
共働き世帯が増えた今、
これからは、
扶養の壁や控除は気にしないで、
働いた方がいいかもしれませんね。
でも、これだけ話しても、
変わろうとしない人もいて、
物価もあがって、
税金も増えて、
子どももいて家計はかつかつ。
負担できる余力ないわ。
気持ちはわかるのですが、
目先の一時的な負担ではなく、
ライフプランの中で、何が得策か考えてみてください。
今、家計がかつかつなら、
老後は、もっとかつかつですよ。
大人しく厚生年金に加入した方がいいです。
厚生年金の適用拡大は、
パート主婦や非正規雇用者などの
社会的弱者の救済です。
非常にメリットは、大きいのです。
負担が増える
中小企業をのぞいてね...苦笑
本日のまとめ
扶養の壁とか配偶者控除とか気にせず働いた方が、
メリットが大きい時代になりました。
明日は、
国民年金の保険料納付期間の延長について
私の考えを書きます。
国民年金を納めるのが、
65歳まで延長になるということは、
いいことなのか、悪いことなのか
どっちでしょう。
最後までお読みいただき、感謝しています。
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